国際ピアノ・コンクールを舞台とした恩田陸さんの小説「蜜蜂と遠雷」の映画化で、
主人公でピアニストの風間塵を演じた鈴鹿央士さん。
なんとこの時がデビュー作だったんです！
野性的でありながらも無垢な天才ピアニストを演じた鈴鹿央士さん。
そのキャラクターは、映画を観た多くの人の心に鮮烈な印象を残し、話題になりました。
「鈴鹿央士は本当にピアノが弾けるの？」
「あの迫力ある演奏シーンはどのように撮影されたんだろう？」
そう感じた方も多いのではないでしょうか。今回は、そんな疑問に答えつつ、
撮影の裏側や、共演したピアニスト藤田真央さんとの関係に迫ります。
映画「蜜蜂と遠雷」とは？
直木賞と本屋大賞をダブル受賞した、恩田陸さんの小説。
松岡茉優さん、松坂桃李さん、森崎ウィンさんなどが共演で２０１９年１０月４日に実写映画化。
３年に一度開催される「芳ヶ江国際ピアノコンクール」を舞台に、
才能を秘めた４人の若きピアニストがコンクールという厳しい現実と自身の内面と向き合いながら成長していく物語。
母の死をきっかけにピアノが弾けなくなったかつての天才少女・栄伝亜夜を松岡茉優さん、
音大出身で現在は楽器店で働く、コンクール年齢制限ギリギリの高島明石を松坂桃李さん、
名門ジュリアード音楽院在学中で完璧な演奏技術と感性を併せ持つマサル・カルロス・レヴィ・アナトールを森崎ウィンさん、
パリで行われたオーディションに突如現れた謎の少年・風間塵を鈴鹿央士さんが演じます。
先ごろ亡くなった世界最高峰のピアニストからの❝推薦状❞を持っており、
その凄まじい演奏で見るものすべてを圧倒していきます。
この時のピアノ演奏や惹きつけられる演技に魅了されたという声が多く、
SNSでも話題となりました。
その中でも、新人である鈴鹿央士さんのピアノを弾くシーンが圧巻だという声も多くありました！
しかし、この作品が俳優デビュー作だった鈴鹿央士さんが、
なぜこれほどまでに完璧にピアニストを演じられたのか、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
鈴鹿央士さんは本当にピアノを弾けるのでしょうか？
そして、あの圧倒的な演奏シーンは、どのようにして生まれたのでしょうか。次の見出しでは、その真相に迫ります！
鈴鹿央士はピアノが弾ける？
以下、撮影時の鈴鹿央士さんのインタビューからの抜粋です。
ピアノはやっていなかったです。授業でオルガンをやったことはありますが、習ったということはなくて。
最初は楽譜を読むところから始まって、途中で挫折して、ビデオを参考にしたり、
自分で図を書いたりしながら覚えましたが、今でも楽譜は読めないです。
ゼロからピアノを始めたという感じです。
このように、なんと驚くことに、ピアノは経験がなかったということでした！
ピアノ未経験から猛特訓を行い、役柄に真摯に取り組みました。
俳優デビュー作で、天才ピアニストという難役を演じることになった鈴鹿さんは、
撮影の数ヶ月前から猛特訓を開始。
ピアノの先生について、毎日何時間も練習を重ねたそうです。
役作りのために、実際にピアニストの生活や思考を学んだり、
演奏家の動きを徹底的に研究したりと、その努力は並大抵のものではありませんでした。
しかし、ピアノの演奏は、たった数ヶ月でプロの域に達するものではありません。
では、あの観客を圧倒するような迫真の演奏シーンは、一体どのようにして生まれたのでしょうか？
実は、鈴鹿さんの指の動きや感情表現を際立たせるため、
そして、風間塵の圧倒的な演奏シーンを本物の音で表現するために、
プロのピアニストがその演奏を担当しました。
それが、若き天才ピアニストとして世界的に活躍する藤田真央さんです。
では、俳優である鈴鹿央士さんと、プロのピアニストである藤田真央さん、
2人の才能がどのようにして「風間塵の演奏」として融合されたのでしょうか？
次の見出しでは、その撮影の裏側に迫ります。
鈴鹿央士と藤田真央、２人での風間塵の演奏シーンはどのようにされた？
鈴鹿央士さんの役作り
ピアノ未経験から、天才ピアニスト風間塵を演じることになった鈴鹿央士さん。
撮影が始まる前に、藤田真央さんのレコーディングを見学し、
指の運び方や姿勢、鍵盤に触れる繊細な動き、そして演奏中の表情や呼吸まで、
細部にわたって研究しました。
ピアノの演奏技術そのものではなく、
ピアニストとしての「見せ方」に徹底的にこだわりました。
❝風間塵❞はピアノを楽しんで弾いている人という設定なので、自分もできるだけ指を動かしたピアノを弾きたいと思ったそうです。
風間塵の野性的なキャラクターを表現するため、
演奏中に体を大きく動かしたり、感情を爆発させたりする演技は、彼の熱心な役作りの賜物ですね！
撮影の裏話
鈴鹿央士さんがピアニストの動きを演じ、
藤田真央さんが演奏を担当するという、2人1役の撮影が行われました。
現場では、まず藤田真央さんが実際に演奏を行い、
その音に合わせて鈴鹿さんが演技をするという手法が取られました。
時には、鈴鹿さんの演技に合わせて藤田さんが演奏のタイミングや強弱を調整するなど、
お互いが音と演技で協調し、一つの作品を作り上げていきました。
この綿密な連携によって、
観客はあたかも鈴鹿さんが実際に弾いているかのような錯覚を覚える、
迫真の演奏シーンが完成しました！
一切の妥協なく本物の音を追求したこの作品は、楽曲を実際に奏でるピアニストは藤田真央さん(風間塵)の他、河村尚子さん(栄伝亜夜=松岡茉優さん)、福間洸太朗さん(高島明石=松坂桃李さん)、金子三勇士さん(マサル・カルロス・レヴィ・アナトール=森崎ウィンさん)など世界で活躍する日本最高峰のピアニストたちです。
登場人物の個性に合わせてピアニストが起用されており、
俳優の演技と演奏家の音楽が一体となってキャラクターの魅力を出しています！
藤田真央さんとの連携
撮影現場で、鈴鹿央士さんと藤田真央さんの間には、
役と演奏をいかにして完璧に融合させるかという対話が頻繁に行われました。
藤田真央さんは、風間塵というキャラクターの個性を深く理解し、
その感情を音で表現しようと努めました。
一方、鈴鹿央士さんは、藤田さんの生み出す音に耳を傾け、
自らの演技にその魂を吹き込みました。
この2人のプロフェッショナルによる信頼と協力関係こそが、
映画「蜜蜂と遠雷」の演奏シーンに、他に類を見ないリアリティと感動を与えたのです。
まとめ
映画「蜜蜂と遠」の演奏シーンについて、
いろいろと裏側をのぞいてみましたが、どうでしたか？
ピアノをまったく弾けなかった鈴鹿央士さんが、
たった数カ月の猛特訓で、まるで本物のピアニストに見えたのは、やっぱり彼の才能とものすごい努力があったからなんですね！
そして、その鈴鹿さんの演技に魂を吹き込んだのが、
世界的なピアニストの藤田真央さん。
彼の演奏があったからこそ、私たちは「風間塵の音」を聴くことができたんですね。
俳優とピアニスト、違う世界にいる二人のプロフェッショナルが、
お互いを信じ、協力し合ったからこそ、あの感動的なシーンは生まれたんですね！
この映画は、まるで作品そのものが「才能の共鳴」を教えてくれているみたい。
鈴鹿さんと藤田さん、二人の才能が奇跡的に出会って生まれた、最高のハーモニーだったと言えるんじゃないでしょうか。
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